全国の小学校3年生から6年生の男女に「将来やってみたい職業」を聞いたところ、ゲームクリエイターやYouTuber、芸能、動画などのエンタメ関連といった仕事が上位にランクインする結果となりました。(進研ゼミ小学講座:小学生がなりたい職業ランキング2020)日常生活の中でたまたま見つけた動画に、励まされたり、救われることもあるかもしれません。誰かの心が動くとき、その裏側ではたくさんの人が働いています。その役割は様々で、エンターテイメントは日々進化しています。
また、働き方改革や副業、パラレルワーカー、スキルマーケット、そしてSNS、YouTubeを代表とした動画メディアも既に個人でできる時代になっています。こうした個の時代に新しい可能性をどう広げていけばいいのかが注目されています。
ビジネス目線でテレビメディアとネットメディアを比較する
インターネットやスマートフォンの普及により、YouTubeをはじめとするネット動画業界は急成長しています。2019年にはインターネットの広告費がテレビを上回るようになり、ネット動画のユーザーが一気に膨らんできました。芸能界からのYouTubeの参入などもあり、動画コンテンツはより良質なコンテンツが求められています。
そして、YouTubeにチャンネルが増えることにより、様々な仕事が誕生しました。動画の撮影や編集の仕事、クリエイターをマネジメントする仕事も誕生しています。また、ファンが増えることで、グッズの制作やイベントの運営の仕事も増えるようになり、疲弊するテレビ制作会社から動画コンテンツに参入する動きもあります。
ネット動画は若年層だけでなく、40代ユーザーも多い
SNSは若者が利用するイメージがありますが、FacebookやYouTubeの利用者数で最も多いのが40代で、SNSは若者から大人まで幅広い世代が楽しめるメディアになっています。テレビでは放送する際の制約が多いですが、SNSではそれぞれの世代に合わせてクオリティの高いコンテンツが制作されるようになり、アカウント運営や動画制作・チャンネル運営の仕事が増えています。
終身雇用時代が終わった日本で求められる仕事とは?
働き方改革や副業が推奨されるワークスタイルに変化している昨今で、将来的には高収入も期待できる副業;として、YouTuberや動画編集、ブログアフィリエイト、プログラミングなどが注目されています。個々のスキルが求められており、スキルが高い人が活躍できる時代へと変化しています。安定した収入を得るためには学歴や資格だけではなく、クリエイターのように個人のスキルを磨くことが求められます。
日本ではまだまだ小さなインフルエンサー市場
SNSで欠かせない存在となっているインフルエンサーですが、日本でもその存在価値が認められてきています。日本では芸能人やタレントなどテレビメディアに出演している人が知名度を武器に信頼を稼いできましたが、日本でも個人のインフルエンサーの影響力が少しずつ強くなってきています。しかし、中国などの世界と比較するとその存在はまだまだ小さく、中国では広告以外にも物販や投げ銭など、様々な市場が拡がっており、トップのインフルエンサー(中国でいうKOL)にもなれば一つのSNSのフォロワーが3,000万人〜3,500万人以上となり、ライブコマースで1回配信するだけで1,000万円の売上を叩き出したり、商品を15分で15,000件分販売したりなど、驚異の影響力を持つようになります。日本ではインフルエンサービジネスのほとんどが広告関連の収入しかないですが、中国では広告収入以外にもECなどのライブコマースや投げ銭、そしてプラットフォーム契約など市場規模は1.9兆円にものぼり、日本のインフルエンサー市場の約38倍の規模になっています。
こうした個人で影響力を持つながれが、日本のインフルエンサー市場にも期待されています。
日本ではこれまでYouTubeやInstagramなどSNSを駆使して活躍するインフルエンサーは企業からの広告収益を中心に活躍していましたが、個人がメディア化し、ユーザーやファンに対して直接ビジネスを展開する流れも増えてきています。ライブコマースもその一つです。個人の影響力を最大化させ、商品を販売したり、イベントを実施するなど様々なビジネス展開が広がります。
世の中の変化をクリエイティブ思考で敏感に察知し、今あるニーズに応えるのと同時に、新型コロナウイルス感染拡大などに挙げられる社会環境の変化に自ら課題を見つけ、考え、主体的に行動することで、これからの社会に対する課題に適応していくのだと考えます。